今回はフローハイブの話ではないですが、以前フローハイブを搭載した時にいただいた
蜂蜜を取り出す作業をせっかくなので記録します。
巣箱から切り離されハチミツがキレイな状態になるまでの工程になります。
工程として
- 巣箱から切り離す
- 蜜蓋の切除
- 自然落下させて垂れるのを待つ
- 取り切れない蜜は遠心分離機を使用
- 濾過(一回目)
- 濾過(2回目)
- 糖度測定
- 糖度上げ(発行防止の為)
の、以上の工程となります。
圧搾方式は取り入れて無く極力不純物が混じらないように心がけて作業しています。
※HACCPの考えを取り入れているので作業場は清潔にしてありますので、その点はご了承して下さい。
巣箱から切り離す
まずは、巣箱とハチミツの溜まった巣板を切り離していきます。
巣箱から切り離した状態がこちら
蜜蓋がしっかりされていて、とってもきれいな巣蜜が6枚。
これだけでも食べることもできる。
いわゆる「巣蜜入りハチミツ」になり普通のハチミツよりランクが更に高いものでとても希少。
巣蜜は商品として形を整えるのが難しく、今回は「ハチミツ」だけを取り出す作業をします。
蜜蓋を切除
蜜刀を持っていないので、包丁で蜜蓋を切り離していきます。
なかなか薄く切るのが難しく、薄く狙いすぎると途中で切れてない部分が出てきたりと、
なかなか切るのがが難しい
これを全ての巣蜜を表裏全て切り落とし蜜蓋の撤去は完了。
自然に垂れるまで待つ
蜜蓋を切除したら巣を倒れないように垂直方向へ立てて丸一日放置し垂れるのを待つ。
このとき倒れやすいので、長い棒などで6枚全てを串刺しにすると倒れにくくなる。
蜜が垂れていくとバランスが変わり倒れていることもあるので、まめに確認すると悲劇が起きずにすむ。
遠心分離機を使用
垂れきらない蜂蜜は遠心分離機を使用して摂ります。
日本蜜蜂の養蜂を初めてから使用させてもらっている心強いアイテム
「百花しぼり」
蜜が垂れ終わった巣をこちらの遠心分離機へ投入
※少々お見苦しい写真になります
一枚を4分割にするとピッタリ収まることができます。
表側を分離して蜜が飛ばなくなったら、
反対にしてもう一度分離させます。
この作業を繰り返して遠心分離作業は終了。
濾過(1回目)
分離したハチミツを濾過していきます。
濾し具はこちらを使用します。
ナイロン製でできたメッシュになります。
こちらに分離したハチミツを投入するのですが、蜂蜜が濾過できるまでは時間がかかり持っているのが大変なので、園芸用の「ボールスタンド」があるとナイロンメッシュを置くことができます。
セットした様子がこちら↓↓↓
洗濯ばさみ等を使いネットを好みの高さで固定すると作業しやすいです。
トレイからフィルターへ移す時に、ハチミツをかき集め用ににゴムベラがあるととても作業しやすい。
全てのハチミツを投入したら、あとは待つだけ
これで第一濾過は完了!
濾過(2回目)
2回目の濾過で使用するのはこちら
「家事問屋」さんから販売されている「だしとりあみ(200メッシュのたたみおり)」
網の先が見えないほどの目の細かさ!
正直目が細かすぎてハチミツが通過するか不安になるところですが、時間をかければ通過します。
4L弱のハチミツを4時間欠けて濾過できるので、1時間ぐあたり1Lくらいの速さです。
見ての通り細かすぎてハチミツの垂れる量が少ない。
さすがの目の細かさもあり肉眼で見きれない程の異物も捉えてくれるのでありがたい
これで濾過作業は終了になります。
お疲れ様でした。
濾過が終わり、とてもきれいなハチミツを取り出すことができました。
美味しそう!!
糖度の測定
糖度を測定していきます。
ハチミツは水分量を22%以下にしなければいけないという決まりがあります。
22%以上だと発酵してしまう可能性があるからです。
蜂蜜を採取したときには必ず測定するようにしましょう。
なので、水分量22%以下、糖度は78度以上になるようにしましょう。
ちなみに海外産は水分量20%以下で糖度80度以上と決まりがあるようです。
糖度計は屈折式のもを使用します。
アナログとデジタルがありますが安価なアナログで十分です。
ちなみに糖度計により測定範囲が違うので間違えて購入しないように注意しましょう。
必ず90%程度まで測れるタイプを選びましょう。
こちらがアナログ式
そしてこちらがデジタル式
デジタルはとても高価なもので購入するのに躊躇してしまいます(^_^;)
早速、アナログ式の糖度計を使用し蜂蜜の糖度を測定します。
計測結果は、糖度78度以上ということで糖度は問題なし。
これで蜂蜜の完成となります。
糖度上げ(発酵防止)
もし、採取した蜂蜜が糖度不足でも糖度を上げる方法があります。
もちろん非加熱の方法になります。
加熱してしまうとせっかくの蜂蜜の栄養成分を壊ししてしまう可能性がありますので、なるべく加熱は避けたいところです。
糖度上げをするに、必要なもの
- 大きめなタッパー
- 広めのトレイ
- 除湿剤
- 除湿剤の足場となる網等(菜箸でも良い)
大きめなタッパーは採蜜でも使用できるこちらがおすすめ!
切り離した巣箱がまるまる入るサイズで使いやすいです。
ただ大きくて収納場所をとってしまのはデメリット(^_^;)
そして蜂蜜をいれるトレイはこちらがピッタリサイズ!
丁度よいサイズで広く使えて薄いトレイなので、タッパーに複数枚いれることができるので、たくさん採蜜した時はとても重宝しています。
※ほんとギリギリなので指が太い方は取り出すことが厳しい可能性があります。
そして、除湿剤がこちら
これをこのように同じ空間に置くだけでタッパー内の湿度を吸湿してくれます。
このように蜂蜜に付かないように網で足場を作って上がると置きやすい。
※この時は違うトレイを使用しているので先程の紹介したトレイとは異なります。
そして密閉し放置。こちらが先程紹介したトレイでの収納時になります。
時々かき混ぜてあげないと上澄みだけが糖度が上がるので、糖度が均一になるようにかき混ぜるようにしましょう。
数日すると糖度があがりますので、糖度78度以上になるまで放置します。
採取した蜂蜜のまとめ
蜂蜜を採取してから、きれいな蜂蜜にするまでの工程は以上です。
手間はかかりますが完成したキレイな蜂蜜を見るととても達成感があります。
垂らす作業から濾過の作業や糖度が上がるまでの時間は長くかかってしまいますが、この作業をすることで、非加熱で加工せず自然のままの蜂蜜を召し上がることができますので時間を惜しまずゆっくりと待ち美味しい蜂蜜が完成するのを待ちましょう。
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