日本蜜蜂の養蜂では、春に向けた巣箱の準備がとても大切です。今回はその中でも「スノコ」の作成について詳しく解説します。
スノコの役割とは?
スノコの役割は、蓋と巣の間に空間を作ることで、以下のようなメリットがあります。
- 蓋を開けることで巣箱内の状態を確認できる(貯蜜状況など)
- 採蜜時の蜜蜂の被害を少なくする
- 空間ができることで緊急時に給餌が可能になる
- アカリンダニ発生時にメントールを処方するためのスペースを確保できる
これらの役割から、スノコは日本蜜蜂の健康管理や採蜜作業において重要な要素となります。
蜜蜂がすでに使ったものを載せます。

スノコの作り方
1. 材料と準備
スノコは一枚板から作成します。作業には以下の工具を使用します。
- トリマー(6mmビット使用)
- ドリル(6mmビット使用)
- 定規、鉛筆
- ネジ(作業台への固定用)
2. 加工手順
① 板に印をつける
- 重箱式巣箱の内寸220mmを基準に、一枚板に線を引いて加工の目印をつけます。
② 角にドリルで穴を開ける
- 記しをつけた角に6mmの穴を開けます。
- 木目の向きを考慮しながら作業を進めます。
③ 溝を加工する
- 木目と同じ方向に溝を作ることで、反りを防ぎます。木目の方向を無視してスノコを制作すると反りが発生します。重箱に付けれないわけではないですが、反りの影響で蜜蜂が逃去する可能性が出ますので気をつけること。
こちらが間違えて制作したスノコです。
木目の流れを無視したためこの後反りが発生しました。

- 6mmの穴を開けた後、溝と溝の間隔を24.5mmに設定すると、ちょうど7列分のスノコを作ることができます。
- 両端に6mmの穴を開けることで、不要な削りを防ぎ、綺麗に仕上げることができます。
④ トリマーを使用して溝を掘る
- 6mmビットを装着したトリマーを使用。
- 真っ直ぐ溝を掘るためにガイドを活用。
- 中心部から外側の順に加工する。

- 加工中に板が暴れないよう、四隅をネジで固定すると作業がスムーズになります。
⑤ 板を180°回し反対側も加工
- 板の右半分を加工した後、ガイドが届かないので180°回転させ、同様の手順で反対側も加工します。
3. 完成!
以上でスノコの加工は完了です。適切に作られたスノコを設置することで、巣箱内の環境を整え、蜜蜂の健康を守ることができます。

まとめ
スノコは単なる「板」ではなく、巣箱内の環境を整え、蜜蜂の管理をしやすくする重要なアイテムです。適切に作成し、設置することで、日本蜜蜂の健康管理や採蜜作業がよりスムーズになります。
もし、制作したスノコ付きの巣箱を購入してみたい方がいましたら、お気軽にご連絡ください!
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