フローハイブのメリットについて
そもそも「フローハイブ」って何?
となる方へ解説をします。
フローハイブとは?
オーストラリアの養蜂家アンダーソン一家が7年もの月日をかけて生み出した革命的なアイテム!
2015年にクラウドファンディング・オブ・ザ・イヤーを受賞
フローハイブは採蜜時に巣を切り取ったり、巣枠を遠心分離機にかけることはなく、
それはそれは水道の蛇口を捻って水を出すかのような感覚で蜂蜜を採取することができる、とっても便利なアイテム。
簡単な構造を解説すると
下図の左側の巣の6角形の形があります。その6角形が半割の形状になっていて、採蜜時にその半割の形状を上下にズラすことにより、6角形が互い違いに割れ蜂蜜が流れ出す構造になっています。
この巣の下には受け台がありそこを伝って蜂蜜を巣箱の外へ流れ出させる構造となっています。
本来、フローハイブはセイヨウミツバチへ使用するのが主流となっていますが、日本蜜蜂用のハーフサイズがあるので、フローハイブが気になっている方はハーフサイズで購入するようにしましょう。
セイヨウミツバチ用のフローハイブで管理しようとすると、ほぼ100%逃去します。
フローハイブにするメリット
フローハイブにするメリットを、人からみたメリットとミツバチからみたメリットをそれぞれ上げていきます。
人から見たメリット
- 刺されるリスクがない
- 高品質
- 欲しい時に欲しい分だけ
- 収量倍増
- 省力・時短
- 夏分蜂や無駄巣の抑制
- 防疫効果
ミツバチからみたメリット
- 保護・保全に寄与
- 蜂群の状況に見合った採蜜が可能(取り過ぎ等)
- 採蜜作業時の巻き添え死、逃去のリスクが無くなる
- 巣を壊されるストレスがほとんどなくなる
それぞれのメリットの解説
人から見たメリット
1.の解説ですが、採蜜時はほとんど巣箱を揺らしたりしないので蜂達が刺してくることが、ほとんどありません。(流石に冬に採蜜しようとしたら、刺される可能性は大ですが)
2.の「高品質」はフローハイブは育児で使用されることがないので、貯蜜のみでしか使用されないためです、なので不純物が少なくとっても綺麗な蜂蜜を取る事ができます。
3.の「蜂蜜を欲しい時だけ欲しい分を採蜜する事ができる」については、フローハイブはそのように調整する事ができるのでありがたいですね。重箱式巣箱では「ガッツリ取る」か「取らないか」の2択になってしまうのでこの調整はありがたいですね。
4.の「収量倍増」は何故かというと、完全に巣を頂くことをせずに上記でも書いたように巣を半割にして蜂蜜がとれ次第元に戻すため巣の作り直しが少しで済むことから蜜蜂達が巣作りで消費するための蜂蜜が軽減されるからです。
5.の「省力・時短」はというと、これは本当に超がつくほどの省力・時短になります。重箱式巣箱の採蜜は巣を切り取る作業としてはそこまで、時間を使いませんが蜜を垂らすタレ蜜の作業だったり濾過したりといろんな作業をしていると丸一日は時間が欲しいところです。それと巣箱の継箱作業となるとこれもまた重労働です。その点フローハイブでは40分程の作業で全てが完了します。本当に「省力・時短」となります。
6.の夏分蜂や無駄巣の抑制は蜂蜜を定期的に摂ることにより蜂蜜の無駄使いをなくさせることにあります。蜂蜜が余れば夏に分蜂する事ができたり、巣箱の中で蜜蜂達が作業として歩くための橋(無駄巣)作成に蜂蜜の消費が回ってしまう可能性があります。定期的に蜂蜜を採取していると夏分蜂や無駄巣の抑制をする事ができます。
7.の防疫効果についてでが、本によれば、定期的に蜂蜜を採取することにより外勤蜂が多忙になり巣箱内で過ごす時間が減りアカリンダニの蔓延防止に繋がるのではと考えているようです。
以上が人から見たメリットの解説になります。
蜂から見たメリット
1.の保護・保全に寄与に関しては、蜜蜂の逃去や消滅リスクを減らすことができるということ。
2.の蜂群の状況に見合った採蜜が可能については、蜜蜂達の蜜の貯蓄具合を見て取り過ぎることを防ぐことができます。重箱式巣箱で飼育すると採蜜時は一段を丸ごと取らなければならないですが、フローハイブをしようすると、好きな時に好きな分だけとることが可能になります。蜂蜜の貯蓄量を確認しながら蜂蜜の採取を行えば、越冬用で必要な蜜も取らずにすみます。
3.採蜜作業時の巻き添え死、逃去のリスクが無くなる。については重箱式巣箱の採蜜方法は、巣箱内のの蜜蜂の状況を見ることなく、切り離し作業を行います。この切り離し作業中に女王蜂が巻き添えを喰らってしまい、無王化してしまうリスクがあります。フローハイブは巣の切り離し作業がないので、蜜蜂たちが死傷するリスクがありません。
4.の巣を壊されるストレスがほとんどなくなる。これが一番の蜂達のメリットと思います。また重箱式巣箱との比較になってしましますが、重箱式巣箱では、巣の最上段を丸ごと取る事により、その部分は完全に無くなってしまいますが、フローハイブでは、採蜜前と後では蜂蜜が無くなってしまうぐらいしか変化がありません。巣をまた一から作り直すという労力が減るため、蜜蜂達のストレスもグッと減ることでしょう。ちなみに蜜蜂達が巣を作るために蜂蜜の消費量は7倍ほどになるそうです^^;
まとめ
今回はフローハイブにするとこんなにもメリットが生まれることを上げてみました。
蜜蜂に刺されるリスクや労力がグッと減り、蜜蜂達は巣をいちから作り直すこともなく、安全に蜂蜜を採取してくれることで、お互いにメリットが生まれることでしょう。
購入場所
購入するには代理店を通す方が良いです。
- 株式会社AIJ
- Beeinventive Pty Ltd.
- 藤原養蜂場
こちらの代理店を利用すると購入できます。
通販サイトには偽物の商品があるようですが、細かい部分で使用が違ったりするようなので、本物の購入をお勧めします。
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